有権枢機卿の全員がローマに集合、コンクラーベ会場準備ほぼ完了

枢機卿団の第10回全体会議が、5月5日(月)、バチカンのシノドスホールで行われた。

 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長は、5月5日(月)午前に開かれた枢機卿団による第10回目の全体会議について、報道関係者へのブリーフィングで以下のように伝えた。

 第10回目の枢機卿団の会議は、午前9時、祈りの時をもって始まった。

 同会議には179人の枢機卿が出席、そのうち有権枢機卿は132人であった。

 席上26人が、次のようなテーマ・趣旨で発言した。

 −教会法とバチカン市国の役割

 −教会の宣教的性格

 −貧しい人を擁護するカリタスの役割

 −多くの報道関係者の存在を強調。今日の世界に福音は意味を持っており、これは責任への招きであるという意見

 −恐れの中に開いた希望の扉として、新型コロナウイルスによるパンデミック中の祈りに言及

 −新教皇について、多くが人々に寄り添う司牧者、一致に導く扉としての教皇を期待している。危機的な世界秩序において、皆をキリストの御血のもとに集める必要がある

 −信仰の継承の課題

 −被造物へのいたわり

 −戦争とまとまりを失った世界

 −教会の分裂に対する憂慮

 −召命

 −家庭と子の教育

 −第二バチカン公会議の公文書、特に『神の啓示に関する教義憲章』への言及。神の御言葉が神の民を養うように

 −ミサを祝うことにおいて、特に貧しい人々の中にキリストの秘跡を忘れてはならない

5月3日(土)午後、カメルレンゴ、ケビン・ジョゼフ・ファレル枢機卿により部屋割りのための抽選が行われたことが、枢機卿団主席ジョヴァンニ・バッティスタ・レ枢機卿から報告された。すべての枢機卿はサンタ・マルタ館とサンタ・マルタ旧館に宿泊することになる。

 
 報道関係者の質問に対する、マッテオ・ブルーニ広報局長の回答

 133名の有権枢機卿の全員がすでにローマにいる。したがって、今朝の会議に出席しなかった1名もローマにいる。

 発言を希望したすべての枢機卿が意見を述べられるように会議は行われている。

 明日5月6日(火)には、午前中のみ会議が開かれる予定である。

 システィーナ礼拝堂の準備作業は大方終わった。サンタ・マルタ館とサンタ・マルタ旧館も同様である。作業は完了、あるいはほぼ完了している。

 希望する枢機卿は明日にでも指定された宿泊先に移動できる。

 報道関係者はシスティーナ礼拝堂を見学できない。

 バチカン警察は同礼拝堂を安全のためにすでに閉鎖した。

 枢機卿団の会議では、ここ数日言及されたシノドス性を背景に、教会における女性の役割についても意見が述べられた。

 枢機卿たちはサンタ・マルタ館からシスティーナ礼拝堂まで、行きたい方法で、徒歩でも行くことができる。しかし、その際は警備されたコースを通らなくてはならない。立入禁止区域は、枢機卿たちの動線の周りに設定されている。

 本日午後行われるコンクラーベに関与する担当者の宣誓には、女性の担当者たちもいる。

 枢機卿たちは、サンタ・マルタ館に携帯電話を置いていくように招かれている。

 いずれにせよ、サンタ・マルタ館においても、システィーナ礼拝堂においても、携帯電話への接続はできない。

 枢機卿らには、教皇庁のサイトにある枢機卿たちのプロフィールを印刷したものが配布されている。

 本日夜のブリーフィングは20時頃を予定している。

05 5月 2025, 15:39