アルティメ枢機卿:故教皇からの「世を目覚めさせよ」という招き
5月3日(土)、教皇フランシスコの葬儀から9日間続く喪の期間「ノヴェンディアーリ」は8日目となり、その終わりまであと1日を残すところとなった。
同日、バチカンの大聖堂で、奉献・使徒的生活会省前副長官アンヘル・フェルナンデス・アルティメ枢機卿(サレジオ会)によって捧げられた「ノヴェンディアーリ」8日目のミサには、奉献生活の会・使徒的生活の会の会員らが多数参列した。
死者たちのために祈るとは、亡くなった方々を愛すること、と説教で述べたフェルナンデス・アルティメ枢機卿は、こうして今晩、わたしたちは神の民として、司牧者らと共に、特に多くの奉献生活者の参加をもって、教皇フランシスコの追悼のためにここに集っている、と話した。
この復活節第3主日、すべては喜び、大いに喜ぶようにと招く、それは復活された主のため、聖霊の存在のためである、と同枢機卿は述べつつ、わたしたちキリスト者は皆、死に復活された主イエスを証しするように召されている、と強調。
特にわたしたち奉献生活者は、世界の至る所で神が存在しないかのように考えられ、神の中心性が忘れられている今、全人生をもって神を第一に置くことを証しし、今日のメンタリティーに同一化するのではなく、努力を通して常に自分を新たにしながら、世において福音とそのパラドックスの信じ得る輝くしるしとなるよう呼ばれている、と語った。
「奉献生活の年」(2015年)に、教皇フランシスコが「世界を目覚めさせてください。奉献生活の特徴は預言性にあるからです」と奉献生活者たちに呼びかけた言葉をアルティメ枢機卿は回想。
故教皇は、現代の無理解と神の欠如を前にペトロや使徒たちのように主の証し人となるように、夜を見張り曙を知る歩哨となるように、兄弟姉妹たち、特に貧しい人たちの中に主を見出す、純粋で自由な心を持つようにとわたしたちに願われた、と振り返った。
そして、同枢機卿は、復活の主に希望を置き生きるこの教会において、皆が聖霊の導きのもとに、宣教的な弟子、御子の証し人となることができるよう、教会の母、マリアの取り次ぎを祈った。
