コルプス・ドミニ:教皇レオ14世によるミサと聖体行列と祝福

教皇レオ14世は「キリストの聖体(コルプス・ドミニ)」の祭日の一連の儀式を、ローマ市内の聖ヨハネ大聖堂と聖マリア大聖堂の二つの大聖堂の間でとり行われた。

 イタリアの教会暦で「キリストの聖体(コルプス・ドミニ)」を祝った6月22日(日)午後、教皇レオ14世は、ローマ市内のラテランの聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ)前広場でミサを捧げられ、続いて聖マリア大聖堂(サンタ・マリア・マッジョーレ)へと向かう聖体行列、そして同大聖堂前での聖体降福式をとり行われた。

 「キリストの聖体」の祭日は、「パンとぶどう酒の形態のもとに復活して今も生きるイエス・キリストの現存」を称え、「聖体拝領において信者の霊的食物として与えられるキリストの御体と御血」を賛美する日。この祭日は本来、典礼暦の三位一体の主日の直後の木曜日に祝われるが、イタリアや日本をはじめ多くの国の教会では、信者の参加に配慮し、同週の日曜日に置かれている。

 この日、聖ヨハネ大聖堂前の広場にはおよそ2万人が集い、教皇レオ14世による初めてのコルプス・ドミニのミサに与った。

 教皇はミサの説教で、同日の福音朗読箇所、イエスが五千人に食べ物を与えるエピソード(ルカ9,11b-17)を観想。「神が統治なさる時、人はあらゆる悪から解放される」と述べつつ、「飢えた人々を憐れむ神は、人々を世話するためにご自分の弟子たちを派遣される」と話された。

 群衆の飢えの訴えに対し、イエスは分かち合いのしるしをもって答えられると教皇は指摘。パンと魚を増やす前のイエスの一連の動作は、複雑な魔法ではなく、御父への感謝と、子としての祈り、聖霊に支えられた兄弟的交わりを表すものと語られた。

 教皇は、多くの人の貧しさに対する、一部への富の集中は、傲慢な無関心のしるしであり、人々の苦しみと不正義の原因になるもの、と訴えられた。

 特にこの聖年にあたり、教皇は「希望を増やす」必要を強調。

 飢えが人間の本質的な困窮のしるしであるならば、パンを割くことは神の救いの恵みのしるしであると説かれた。

 ミサの後、聖ヨハネ大聖堂と聖マリア大聖堂を結ぶメルラーナ通りで聖体行列が行われた。

 聖歌の調べと共に、マントを身につけた信心会の会員らが支える天蓋の下で、レオ14世は自ら聖体顕示台を両腕で掲げながら、メルラーナ通りをゆっくりと歩まれた。その前後を聖職者たちや、大勢の修道者、信者たちが囲むように行列は進んで行った。

 行列の到着した聖マリア大聖堂前で聖体降福式がとり行われた。

 聖歌「タントゥム・エルゴ」と祈りに続き、教皇は聖体顕示台を高く掲げて会衆全体を祝福された。

22 6月 2025, 22:42