教皇レオ14世  2025年9月19日  ローマ・聖ヨハネ大聖堂 教皇レオ14世  2025年9月19日  ローマ・聖ヨハネ大聖堂  (@Vatican Media)

教皇、ローマの教会におけるシノドス的歩みの継続を励ます

教皇レオ14世は、ローマ教区のカテドラル、聖ヨハネ大聖堂で、教区会議に出席された。

 教皇レオ14世は、9月19日午後、ローマ教区のカテドラル、ラテランの聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ)を訪問された。

 このたびローマ教区は、司牧年の開始にあたり教区会議を開催、ローマ司教である教皇の臨席のもと、司牧計画の発表を行なった。

 聖ヨハネ大聖堂に到着された教皇は、ローマ教区における教皇代理司教バルダッサーレ・レイナ枢機卿をはじめ、同教区補佐司教、小教区主任司祭、修道者、信徒からなる、教区会議のメンバーたちに迎えられた。

 レオ14世はローマ教区関係者への言葉で、シノドスの長い歩みの傾聴と対話の成果は、キリストとの絆を中心に据え、貧しい人々をはじめとする兄弟姉妹を受け入れ、喜びと苦しみ、希望と困難を分かち合うための、洗礼の召命に根差した役務とカリスマをより価値づける原動力となった、と話された。

 教皇フランシスコがシノドスの最終文書を今後の歩みの指針として地方教会に託されたことを受け、今、それを実際の行動に移すのはわたしたちに任された、とレオ14世は強調。

 信仰の伝承の問題はもとより、経済的・実存的貧困の拡大、将来のビジョンが持てない若者たち、重荷に苦しむ家庭といった問題を抱える都市に息づくローマの教会が、「シノドス的な教会=共に歩む教会」の実験の場となり、神の恵みのもとに、福音の教えを実現できるようになることを願われた。

 こうした中、教皇はシノドス的な方法を持って、今後も追求すべきいくつかの目標を提示。

 まず、最初に、「キリスト教生活の開始期と福音宣教の関係に留意」することを挙げられ、受洗しキリスト教生活を始めたばかりの人々、また洗礼を望む成人たちに特別に注意を払い、これらの人々の信仰生活を総合的に育てていくための様々な角度からのケアの必要を述べられた。

 次に教皇は、「若者や家族を参加させる」ことの重要性に触れ、人々をキリスト教生活へ導き、人生の様々な段階に寄り添い、意味ある人間関係を形成し、貧しい人たちや弱い立場にある人たちへの奉仕を通じ社会の構築に影響を与える、学び舎としての司牧活動を望まれた。

 最後に、教皇は「あらゆるレベルにおける育成」の必要を指摘。小教区で、聖書と典礼をめぐる育成プロセスはもとより、社会正義、平和、移民問題、被造物の保護、良き市民としてのあり方、夫婦生活の尊重、精神的な苦しみや依存症など、新しい世代や、皆に関わる問題にも関心を向ける機会を与えることを勧められた。

21 9月 2025, 15:40