教皇「一人ひとりが教会の建物における生きた石」
教皇レオ14世は、10月17日、ロシアのカトリック信者たちとの出会いを持たれた。
この巡礼団は、ロシアのカトリック教会の聖職者、修道者、信者たちからなるもので、このたび聖年を機会にローマを訪れた。
教皇はロシアの信者たちへの挨拶で、キリスト教の魂が鼓動し、使徒の時代から今日まで伝えられる信仰の歴史に彩られたローマを、世紀に渡り、様々な国や民族に属する多くの巡礼者たちが、それぞれの日常の思いや心配を抱えながら訪れていた、と述べながら、皆さんの存在もまた、世々にわたるこの人々の歩みに加わっている、と話された。
教会や修道院など、ローマの聖なる建造物は、洗礼の秘跡を通して、わたしたち自身も「生きた石として用いられて霊的な家に造り上げられ、聖なる祭司となって神に喜ばれる霊的ないけにえをイエス・キリストを通して捧げる」(参照 1ペトロ2,5)という、霊的な現実を思い起こさせるもの、と教皇は語られた。
教皇は、「実際、わたしたち一人ひとりは教会の建物における生きた石であり、たとえ小さな石であっても、主によって適切な場所に置かれた石は、建物全体の安定に重要な役割を果たす」と強調。
そして、教皇は、「小さな群れよ、恐れるな。あなたがたの父は、喜んで神の国をくださる」(ルカ12,32)という、イエスの言葉をもって、ロシアの信者たちを勇気づけられた。
また、聖年の巡礼後、それぞれの地域でキリスト者としての歩みを続けながら、一人ひとりが地元の教会に対して責任を負っていることを忘れずに、「互いに重荷を担い合って」(参照 ガラテヤ6,2)進むようにと、励ましを与えられた。
レオ14世は、巡礼者たちの家族、教区、教会共同体から、兄弟愛、連帯、相互尊重といった、すべての人に対する愛の模範が生まれ、最も冷たく固い心さえも温めるキリスト教的な愛の炎を灯すことができるようにと祈られた。
