死者の日:教皇レオ14世、ローマ・ヴェラーノ墓地でミサ
教会暦で「死者の日」を記念した11月2日、教皇レオ14世は、ローマ市内のヴェラーノ墓地でミサを司式された。
ローマのティブルティーノ地区、聖ラウレンチオ聖堂(バジリカ・ディ・サン・ロレンツォ・フォーリ・レ・ムーラ)に隣接した、高い塀と糸杉に囲まれたヴェラーノ墓地は、1800年代初頭に建設され、83ヘクタールの面積を持つ。
同日午後、同墓地を訪問されたレオ14世は、およそ2500人の信者や修道者たちに迎えられた。
教皇は、ミサの開始前に、園内に並ぶ多くの墓のうちの一つに象徴的に白い花束を捧げ、その前でしばし祈られた。
続いて行われたミサの説教で、教皇は、「親しい人々が亡くなった日、彼らはわたしたちのもとを去ったが、わたしたちはいつも心の中で彼らを思い出し、毎日のすべての経験の中で、この思い出は生き続ける」と述べられた。
一方で、教皇は、「今日ここに集ったのはこの世を去った人々の追悼のためだけではない」と指摘。「キリストの復活に基づくキリスト教信仰は、記憶を単なる過去の思い出としてではなく、何よりも未来への希望として生きることを教えてくれる」、「それは後ろを振り返るより、むしろ前を見ること、われわれの歩みの目的地、神が約束された安全な港、わたしたちを待つ終わりのない祝宴を見つめることである」と話された。
「わたしたちの追憶と祈りを支えているのは、この『未来への希望』である」と教皇は述べ、「それは、愛する人たちとの別れの痛みを和らげる幻想でも、単なる人間の楽観でもない。それは、死に打ち勝ち、わたしたちにもいのちの豊かさへの道を開いてくださったイエスの復活に基づく希望である」と語られた。
そして、教皇は、「この最終的な到達点、主がわたしたちを集めてくださる祝宴は、愛の出会いとなるだろう。神は愛によってわたしたちを創造され、御子の愛によって死から救い、神と愛する人たちとの愛の喜びの中で、わたしたちが永遠に生きることを願っておられる」と話した。
「愛は死に打ち勝つ。愛において神はわたしたちを大切な人たちと再び一つにしてくださる。愛のうちに歩むなら、わたしたちの生活は天へと上がる祈りとなり、永遠の喜びの中で再開する日を待ちながら、それは故人たちとわたしたちを結びつけ、彼らに近づけてくれるだろう」と教皇は説かれた。
レオ14世はヴェラーノ墓地からバチカンに戻られた後、聖ペトロ大聖堂の地下、「グロッテ」に降り、先代の教皇たちの墓前で祈りの時を持たれた。
