教皇レオ14世、ブラジル・ベレンに集った教会関係者にビデオを通し挨拶 2025年11月17日 教皇レオ14世、ブラジル・ベレンに集った教会関係者にビデオを通し挨拶 2025年11月17日 

レオ14世:気候変動対策は、公正で安定した世界への投資

教皇レオ14世は、COP30開催中のブラジル・ベレンに集ったグローバルサウスの教会関係者にビデオメッセージをおくられた。

 ブラジル北部パラー州ベレンで、第30回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)開催中の11月17日、教皇レオ14世は、同地のアマゾン博物館に集ったグローバルサウスの教会関係者にビデオメッセージをおくられた。

     ビデオを通し教皇は、この日、博物館に集った人々に挨拶を述べると同時に、COP30に参加し、アマゾン地域が今も創造の生ける象徴であり、緊急の保護を必要としていることを世界に向けて訴えた枢機卿らの預言的な声にご自身の一致を示された。

 教皇は、関係者らが協力し合うグローバルな共同体を築き、絶望よりも希望と行動を選ぶことで生まれた進歩を評価しながらも、それだけではまだ十分ではなく、これらの希望と決意は、言葉や願望だけでなく、具体的な行動を通じて、より新たにされていく必要があると説かれた。

 洪水、干ばつ、嵐、そして容赦ない暑さのために被造物は叫びを上げ、気候変動の影響で3人に1人が非常に脆弱な状況に置かれている、と教皇は指摘。彼らにとって気候変動は身近な脅威であり、こうした人々を無視することは、わたしたちに共通の人間性を否定することになる、と話された。

 地球の気温上昇を1.5°C未満に抑える時間はまだ残されているものの、その機会が間もなく失われることを懸念される教皇は、被造物の管理者として、わたしたちは神から託された賜物を守るために、信仰と預言をもって、迅速に行動しなければならない、と語られた。

 教皇は、パリ協定は具体的な進展をもたらし、人々と地球を守るための最も強力な手段であり続けている、と確認しつつ、失敗しているのはその協定ではなく、わたしたちの対応である、と率直に述べられた。

 そして、一部の人々の政治的な意志の不足を示しながら、真のリーダーシップとは、本当の違いを生む奉仕と支援のことであるとも話された。

 より強力な気候変動対策は、より強く公平な経済システムを生み出すと述べた教皇は、強力な気候変動対策と政策は、公正で安定した世界への投資であると強調。

 わたしたちは被造物を守る者であり、その遺産をめぐる競争相手ではない、と話す教皇は、様々な国や宗教の科学者、指導者らと共に歩み、パリ協定と気候変動対策の協力への揺るぎない連帯のメッセージを世界に発信しよう、と関係者らに呼びかけられた。

18 11月 2025, 16:13