「中東は新たな態度を必要としている」教皇、レバノン訪問の終了に

教皇レオ14世は、レバノン訪問の終了を前に、首都ベイルートでミサを捧げられ、儀式の終わりに、戦争で苦しむ中東とすべての人々のために、和解と平和をアピールされた。

 教皇レオ14世は、3日間にわたるレバノン訪問の最終日、12月2日、首都ベイルート・ウォーターフロントで、同国の信者たちと共にミサを捧げられた。

 儀式の終わりに教皇は、レバノンと全世界に向けて平和のアピールを行われた。

 教皇は、聖年に行われた自身の最初の使徒的訪問を通し、「中東の希望の巡礼者として、不安定と戦争と苦しみに見舞われたこの愛する地に、神の平和の賜物を祈りたいと願ってきました」と話された。

 教皇は、レバント地域のキリスト教徒たちに、「平和に対する努力がすぐには実を結ばない時、来られる主に目を向けましょう。希望と勇気をもって主を見つめ、共存と、兄弟愛、平和の道を歩み始めるようにすべての人を招きましょう。平和を築き、告げ、証しする者になりましょう」と呼びかけられた。

 「中東は新たな態度を必要としています」と述べた教皇は、復讐と暴力の論理を拒絶し、政治的・社会的、・宗教的な分裂を克服し、和解と平和の名のもとに新たな章を開くよう励まされた。

 教皇は、「戦争の恐怖の中で、相互の敵意と破壊の道はあまりにも長く続き、その悲惨な結果は誰の目にも明らかです」と指摘。今こそ進路を変え、人々の心を平和へと導く必要を示された。

 レオ14世は、戦争で苦しむ中東とすべての人々のために、また、ギニアビサウにおける政治紛争の平和的解決、香港の火災の犠牲者とその家族のために祈られた。

 特に、教皇は愛するレバノンのために心から祈りつつ、対話と和解のプロセス促進のためのいっそうの努力を国際社会に願われた。

 教皇は、そして戦争と暴力の傷を負った、レバノンやすべての国の政治・社会の責任者らに、国民の平和への叫びに耳を傾けるよう訴えると同時に、「いのちと共通善、そしてすべての人々の総合的な発展のために、わたしたち皆で奉仕しましょう」とアピールされた。

 そして、レオ14世は、「レバント地域のキリスト者の皆さん、この地の真の市民である皆さんに、繰り返します。勇気を出してください。全教会が皆さんを愛情と敬意の眼差しで見守っています」と話し、「おとめマリア、ハリッサの聖母が、皆さんをいつも守ってくださいますように」と祈られた。

02 12月 2025, 22:04