教皇、ローマ・クァルティッチョロの小教区を訪問

教皇レオ14世は、ローマ教区の小教区訪問として、クァルティッチョロの「我らが主イエス・キリストの昇天教会」を訪れ、信者たちと交流された。

 教皇レオ14世は、3月1日(日)午後、ローマ教区の小教区訪問として、クァルティッチョロの「我らが主イエス・キリストの昇天(アシェンシォーネ・ディ・ノストロ・シニョーレ・ジェズ・クリスト)教会」に赴かれた。

 この訪問は、教皇が今年の復活祭前に行われる5つの小教区訪問のうち、3番目のものとなった。

 教皇が向かわれたローマ市東部アレッサンドリーノ地区のクァルティッチョロは、ファシズム政権下、労働者の住居問題に対応するため計画された住宅街の一つで、1939年から1943年にかけて建設された。

 同地域に1954年に献堂された「我らが主イエス・キリストの昇天教会」は、レオン・ギュスターヴ・デオン神父が創立した「イエスの聖心司祭会(デオニアーニ会、S.C.I.)」に託されている。

 レオ14世は、聖ヨハネ23世(1963年)、聖ヨハネ・パウロ2世(1980年)に続いて、同小教区を訪問した3人目の教皇となった。

 このたびのレオ14世の訪問は、前回の聖ヨハネ・パウロ2世の来訪以来、実に46年ぶりとあり、地元の信者たちの感動と喜びは非常に大きなものとなった。

 地区の人々の熱心な歓迎を受けながら教会に到着されたレオ14世は、さっそく小教区附属の運動場で子どもや若者たちとの出会いを持たれた。

 教皇は青少年たちから寄せられた問いに答えつつ、善や平和の大切さについて話された。

 その中で、教皇はイエスの「昇天」に捧げられたこの小教区の名の重要さに言及。「イエスは天に昇られた時、わたしたちの人間性の最良の部分を天の父なる神のもとに携えていかれました。それはある意味、この小教区の使命であり、『なぜ悪が存在するのか』という問いに答えるものです」と述べられた。

 「わたしたちは、世の中に悪が存在することは知っていますが、それ以上に重要なのは、善と愛が存在することです」と教皇は話し、「この小教区は地域における愛の光です。それは皆さんのことなのです」と若い人々を励まされた。

 また、教皇は、急展開する中東の情勢に触れながら、「わたしは世界で起きていることをとても心配しています」とご自身の憂慮を分かち合われた。

 「また新たな戦争です。わたしたちは平和のメッセージ、イエスの平和、神がすべての人々に願われる平和のメッセージを宣べ伝えねばなりません。わたしたちは平和のために祈り続け、いかに一致して生きるかを追求し、他者を傷つける誘惑を常に拒絶する必要があります。暴力は決して正しい選択ではあり得ません。そして、わたしたちは常に善を選ぶべきです」と教皇は話された。

 なぜこの世界で多くの子どもたちが、家族も、家も、食べる物・飲む物も、眠るベッドもない状態に置かれているのか、という問いに対し、教皇は「これはまさにわたしたちの只中に存在する悲劇です」と述べられた。

 教皇は「例えば、わたしたちはここ数年間、ガザでの悲劇を目の当たりにしました。そこでは多くの子どもたちが亡くなり、たくさんの子どもたちが両親を、学校を、住む場所を失いました」と語り、こうした状況を前に、「わたしたちも皆、イエスの教えに従い、ここでも同じ答えを求めなければなりません。それは、平和と和解を促進する者となり、暴力ではなく、対話による解決を模索することです」。と呼びかけられた。

 次に教皇は小教区のホールで、お年寄りや病者たちと交流された。

 教皇は、この小教区の偉大な宝物は、ホールの壁に書かれた「コミュニティーを作ろう」という一言に集約されていると指摘。それは「健康や障害の問題を持つ人々や、困難な状況にある子どもたち、多くの問題を抱える受刑者など、弱さを持つあらゆる人々が一緒に集う共同体のことです」と話された。

 そして、「わたしたちがコミュニティーとして集まるとき、一人ひとりの力よりもはるかに大きな力が生まれます。それは神の愛から来る力、わたしたちを真の家族にする力です」と語られた。

 教皇は、中東、ウクライナ、その他の地域など、世界の平和のために祈る必要を改めて示すと同時に、「実に重要なのは、この場所に、また家に、平和があるよう祈ることです」と強調。

 小教区の声を通し行政当局や警察などの対応を「目覚めさせ」、地域の様々な問題の克服を促し、皆のためになる重要な変化をもたらす取り組みを励まされた。

 続いて、教皇は信者たちと教会でミサを捧げられた。

 ミサの後、教皇は同小教区の司牧理事会のメンバーともお会いになり、感謝と励ましを述べられた。

02 3月 2026, 14:42