教皇レオ14世、人工知能めぐる国際会議参加者と
教皇レオ14世は、5月22日、人工知能をめぐる国際会議の参加者たちとの集いを持たれた。
先日5月17日(日本では5月10日)、カトリック教会は「世界広報の日」を記念した。
「人間の声と顔を守る」、レオ14世は、今回の広報の日のメッセージにこのテーマを選ばれ、人工知能時代におけるコミュニケーションの深い人間的価値について考察された。
今年で60回目を迎えた世界広報の日を機会に、また教皇レオ14世の初の回勅『マニフィカ・フマニタス』の発表を前に、教皇庁広報省は文化教育省との協力のもと、人工知能に関する国際会議、「人間の声と顔を守る」を、5月21日、教皇庁立ウルバニアン大学で開催した。
この会議では、ジャーナリズム、テクノロジー、デジタル倫理の専門家たちが、ますます普及する人工知能の使用について、インフォメーション、人間関係、平等性、責任等の視点から考え、人工知能がもたらすチャンスとリスクをめぐり議論した。
教皇は、その翌日、同会議の参加者らとバチカン宮殿でお会いになり、挨拶をおくられた。
この中で教皇は、テクノロジーの飛躍的な発展に特徴づけられる今日、人類が今後どのような方向へ進むべきかという問題を、教会の使命において特に重要な課題として提示。
教会の普遍的使命という観点においてこそ、社会コミュニケーションに対する教会の取り組みをより深く理解することができる、と話された。
人間の尊厳を犠牲にしたテクノロジーの過度の推進や導入、人々の人間的な絆を求める願望をチャットボットなどの技術を通して搾取することで生じる被害に見るように、人間であることの意味が失われつつある状況をわたしたちは今まさに体験している、と教皇は指摘。
神が意図される人間の真の意味と偉大さを、改めて理解することがこれまで以上に必要とされている、と説かれた。
このような意味で、現在直面している課題は「技術的なものではなく、むしろ、人間学的なもの」と言える、と述べた教皇は、間もなく発表される自身の回勅が、この課題に答えるための一助となることを願われた。
教皇は、メディア、情報、人工知能に関する理解力を養う教育の計画・導入の取り組みに教会が貢献する必要を示され、こうして人々が批判的思考力を身につけ、テクノロジーが利用者たちの助けとなることが可能になるようにと望まれた。
また、教皇は、デジタル技術や人工知能の利用が子どもや若者たちの身体的・知的発達、精神的な幸福に及ぼし得る影響への懸念に言及。
この問題をめぐり、すべての人々、特に若者たちが、保護者や教育者の指導のもと、これらの技術の「節度と規律ある利用」を学ぶ必要を強調された。
教皇は自身と教会にとって重要なテーマであるこれらの問題の考察が、神の創造の計画と調和した、人間の英知の結晶としての技術に対する、新たな信頼へとつながることを希望された。
