「日々の仕事を通して平和構築と共通善に貢献を」教皇、警察官らに

　教皇フランシスコは、イタリアの警察関係者に年始めのあいさつをおくられた。

　毎年恒例のこの集いで、教皇は、バチカンの聖ペトロ広場および周辺の、また教皇のイタリア国内の司牧訪問時の警備にあたる、イタリアの警察官らに感謝を述べられた。

　世界中から巡礼者が訪れる聖ペトロ広場と周辺地区において治安を維持し、儀式や行事、また司牧訪問の際の安全に留意する、警察の大切な役割に教皇は触れつつ、暑さ寒さの中でも犠牲を惜しまず、人々を助けるために危険をも顧みない警察官たちの日ごろの任務を気遣われた。

　少し前に祝ったばかりの主イエスの降誕が、キリスト教的な兄弟愛と連帯の精神を常に生き生きと保たせてくれるようにと願いながら、教皇は、常に新しい福音の力と素晴らしさを再発見し、神の愛を生活や仕事の場で証しすることができるようにと、警察関係者らを励まされた。

　教皇は、福音の力をくみ取るには、福音に親しむことが大切と強調され、いつでも福音書を開いて少しでもそれを読めるように、小さな福音書を常に手の届く場所に持つようにと勧められた。そして毎日少しずつ福音に触れることで、魂がイエスの言葉に満たされていくのを感じるだろう、と話された。

　今日の世界は、言葉だけでなく、具体的な行為をもって平和のために働く人々を必要としている、と述べた教皇は、日々の仕事の中で多くの人々に親切に礼儀正しく接することも、平和の構築と共通善に貢献すること、と指摘。

　教皇は警察官とその家族たちに実り多い一年を祈りながら、関係者らを聖母と、警察官らの保護者である大天使聖ミカエルに託された。