教皇「ボランティアは、希望の預言、しるし」
ローマの病院に入院中の教皇フランシスコは、3月9日(日)、バチカンの広報局を通し、この日の「お告げの祈り」のために用意された言葉を発表された。
教皇のお告げの祈りの言葉は以下のとおり。
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親愛なる兄弟姉妹の皆さん
先週の水曜日、灰の儀式とともに、わたしたちは四旬節に入りました。四旬節とは、わたしたちに回心を促し、復活祭の喜びへと導く、40日間の悔い改めの道のりです。この四旬節が、清めと霊的刷新の時、信仰と希望と愛における成長の歩みとなるよう励みましょう。
今朝、聖ペトロ広場で、ボランティア界の人々のためにミサが捧げられました。ボランティアの人々は今自分たちの聖年を祝っています。
市場の論理にあまりに隷属しているわれわれの社会では、あらゆることを利権と利益追求を基準に考える危険があります。ボランティアは、希望の預言、しるしです。なぜなら、ボランティアは、最も困窮した人々に対する無償性、連帯、奉仕の優先性を証しするからです。
この分野に取り組む皆さんに、わたしからの感謝を申し上げます。皆さんが捧げてくださる時間と能力に、皆さんが世話をする人たちに希望を再び与える、寄り添いと優しさに感謝します。
兄弟姉妹の皆さん、この病院に長く入院している間に、わたし自身も、特に医師や医療スタッフの、心のこもった奉仕とケアの優しさを体験しました。皆さんに心から感謝します。
この入院中、いろいろな形で病者に寄り添う多くの人たちを思います。これらの人々は病者たちにとって、主の現存のしるしなのです。わたしたちに必要なこと、それは、試練の中にある人々に寄り添い、苦しみの闇に小さな光をもたらす「優しさの奇跡」です。
祈りを通してわたしに寄り添ってくださるすべての方々に感謝しています。皆さんに心より御礼申し上げます。わたしも皆さんのために祈っています。
そして、わたしは、これから数日間行われる教皇庁の黙想会に参加する人々に、霊的に一致したいと思います。
共に平和の賜物を祈り続けましょう。特に、ウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノン、ミャンマー、スーダン、コンゴ民主共和国のために祈りましょう。
特に、シリアのいくつかの地域で暴力が再発していることを憂慮しています。社会のすべての民族的・宗教的な構成員、特に市民を十分に尊重し、暴力を永久に止めるよう願います。
おとめマリアの母なる取り成しに皆さんを委ねます。良い日曜日を。またお会いしましょう。
