「自分の貧しい力を皆に捧げる」レオ14世、聖ヨハネ大聖堂に着座
教皇レオ14世は、5月25日(日)、ローマの聖ヨハネ大聖堂で着座式をとり行われた。
新しく選出された教皇は、バチカンでの着座式の後、ローマの他の3つの教皇直属大聖堂(聖パウロ大聖堂・聖ヨハネ大聖堂・聖マリア大聖堂)を訪問し、正式な入堂と着座を行うことが慣わしとなっている。
レオ14世は、5月18日バチカンでとり行われた教皇職開始記念ミサ(着座式)の翌々日、20日に、まず聖パウロ大聖堂を訪問。
そして、この25日、教皇は聖ヨハネ大聖堂と聖マリア大聖堂を相次ぎ訪れた。
「ラテランの聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ)」は、教皇直属のローマ4大バジリカの一つ。ローマ司教である教皇にとって、ローマ教区の司教座が置かれた教会(司教座聖堂・カテドラル)であり、4大バジリカの中で最も古い歴史を持つことから、「ローマと全世界のすべての教会の母にして頭」との敬称で呼ばれる。
聖ヨハネ大聖堂に到着したレオ14世は、大聖堂の内外に集ったローマ教区の信者たちの熱い歓迎を受けられた。
教皇はミサの説教で、世界と共同体の必要に耳を傾け、豊かで複雑な現実を理解しながら、福音宣教と愛徳を実践するという、ローマ教区のここ数年の取り組みはもとより、現在開催中の聖年の巡礼者の受け入れと世話、数多くの催しに対応する同教区の努力に感謝を表された。
レオ14世は、この広大な「現場」に入るにあたり、「皆さんと共にキリスト者であり、皆さんのために司教である」と言った聖アウグスティヌスに倣い、共に学び、理解し、選択するために、ご自分もすべての人にできるかぎり耳を傾けていきたいと述べられた。
また、レオ14世は、福者ヨハネ・パウロ1世が、1978年9月23日、聖ヨハネ大聖堂での着座の際にローマ教区の信者に向けた、「皆さんを愛し、皆さんへの奉仕に入り、わたしの貧しい力と、貧しいわたし自身を、皆さんのためにお捧げすることを約束します」という言葉を回想。
レオ14世も、ご自身のすべての愛情と、苦しみや希望を分かち合いたいとの決意を示しつつ、「自分の貧しい力と、ありのままを」皆に捧げたいと述べられた。
そして、教皇は、聖ペトロと聖パウロをはじめ、教会とローマの歴史を照らすすべての聖人の取り次ぎと、おとめマリアの取りなしに信頼して祈られた。
ミサの後、レオ14世は大聖堂のロッジアから、広場と周辺に集った多くの信者らに祝福をおくられた。
