検索

コンクラーベ会場・システィーナ礼拝堂と「涙の部屋」

 2025年5月7日より始まるローマ教皇の選挙が始まった。コンクラーベの会場として設営されたシスティーナ礼拝堂と、新教皇に選出された枢機卿が最初に入る「涙の部屋」の映像が、前日、バチカン・メディアによって公開された。

 「涙の部屋」はシスティーナ礼拝堂とつながる小部屋。コンクラーベで新教皇になるに十分な票を獲得した枢機卿は、教皇職を受ける決意を表明した後、荘厳な礼拝堂とは対極といえる、薄暗く狭いこの部屋に入る。ここで初めて一人になり、教皇職という重責を前に、祈りと内省の時間を持つ。そして、心の準備と共に、この部屋で用意された教皇の白衣に初めて袖を通すことになる。

 教皇選挙の投票および開票の会場となるシスティーナ礼拝堂には、有権枢機卿たちの席となる机と椅子が並べられている。机の上には、それぞれの枢機卿の名前、赤いファイルと一本のペン、コンクラーベをめぐる儀式規則集と使徒憲章が置かれている。

 数字入りの小さな球体は、コンクラーベに参加する有権枢機卿の数だけ用意され、投票・開票時の立ち会いや監査などを務める枢機卿を抽選で選ぶために用いる。

 また、赤い糸と針は、開票後、票が散逸しないように、票に糸を通してまとめるために使われる。

 このほか、投票用の容器や、投票時に宣べる言葉、コンクラーベ前の宣誓文などが置かれている。

(※「涙の部屋」について、訂正・補足しました。5月8日更新)

07 5月 2025, 15:43