教皇「略奪者ではなく、巡礼者として歩めば平和は戻る」
「教会の運動体、諸団体、新しい共同体」のための聖年の行事が、6月7日と8日の両日行われた。
教皇レオ14世は、7日、これらの運動や、団体、共同体に属する人々、およそ7万人と共に、「聖霊降臨」の前夜祭をバチカンでとり行われた。
教皇は説教で、バチカンの聖ペトロ広場が腕を広げるように包み込むこれらの参加者たちの姿は、第二バチカン公会議の実りとして、それぞれの組織や共同体において様々な形で体験された教会の交わりをいっそう大きな形で表すもの、と述べられた。
ご自身が教皇に選出された夜を振り返ったレオ14世は、その時集まった神の民を感動と共に見つめる中で心に浮かんだのは「シノダリティ(シノドス性)」という言葉であったと回想。
「syn」(共に)という言葉は、三位一体であると同時にわたしたちと共におられる神を、「odos」(道)という響きは、聖霊の存在によって、動き、歩む民を思わせるものである、と話された。
「事実、引き裂かれ、平和がない世界で、聖霊はわたしたちに共に歩むことを教えている」と教皇は強調。
「わたしたちが略奪者としてではなく、巡礼者として歩むならば、大地は安らぎ、正義は認められ、貧しい人は喜び、平和は戻ってくるだろう」と説かれた。
そして、教皇は、「各自が自分のためだけに歩むのをやめ、自らの歩みを他者の歩みと調和させよう。回勅『ラウダート・シ』が教えるように、世界を貪欲に消費するのではなく、耕し、守ろう」と呼びかけられた。
この前夜祭に参加した、教会の運動体、諸団体、新しい共同体の関係者に言葉を向けた教皇は、各自の地方教会および小教区共同体と深く結ばれ、そこでそれぞれのカリスマを養い、それを通して奉仕しながら、司教をはじめ、キリストの体を構成する他のすべての人との協力のうちに、調和と一致のもとに活動するよう励ましを与えられた。
