教皇「ヘルシンキ宣言の精神守る必要」
教皇レオ14世は、今年署名から50年を迎える「ヘルシンキ宣言」に言及された。
教皇レオ14世は、7月30日(水)の一般謁見で、来る8月1日に署名から50年を迎える「ヘルシンキ宣言」に触れられた。
「ヘルシンキ宣言(ヘルシンキ合意)」は、1975年7月~8月、フィンランドの首都ヘルシンキで開催された全欧安全保障協力会議の最終合意文書で、国家主権尊重、国境不可侵など国際関係上の原則や、信頼醸成措置の促進など安全保障上の原則、また、経済・技術協力、人の移動や交流の拡大など人道分野での協力の原則がまとめられ、採択されている。
教皇は、冷戦を背景に、安全保障を望む動きの中、同宣言への署名が、35カ国に新たな地政学的な時代をもたらし、東西の和解を促進したことを振り返った。
また、教皇は、この出来事が、「バンクーバーからウラジオストクまで」という当時生まれつつあった協力体制の基盤の一つとなると共に、特に宗教の自由に注目した、人権への新たな関心を促したことを指摘。
アゴスティーノ・カサローリ大司教を代表とするローマ教皇庁のヘルシンキ会議への積極的な参加は、平和のための政治的・倫理的取り組みの推進に寄与することになった、と回想された。
レオ14世は、今日、これまでになく、ヘルシンキの精神を守り続けることが必須であると強調。対話を忍耐強く続け、協力を強め、紛争の予防と解決のために外交を優先する必要をアピールされた。
30 7月 2025, 16:04
