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年配の巡礼者を祝福する教皇レオ14世 年配の巡礼者を祝福する教皇レオ14世  (@Vatican Media)

教皇「お年寄りを訪問し、感謝といたわりの“革命”を」

第5回「祖父母と高齢者のための世界祈願日」に向けて、教皇レオ14世はメッセージを発表された。

 カトリック教会の2025年度「祖父母と高齢者のための世界祈願日」に先立ち、教皇レオ14世のメッセージが発表された。

 「祖父母と高齢者のための世界祈願日」は、教会暦中のイエスの祖父母、聖ヨアキムと聖アンナの日(7月26日)に近い、7月の第4日曜日(今年は7月27日)に行われる。日本の教会では、9月の「敬老の日」の前日の日曜日(今年は9月14日)に記念される。

 2021年に教皇フランシスコが制定したこの祈願日は、今年で5回目を迎えた。今回のテーマは「希望を失うことのない人は、幸いだ」(参照 シラ書14,2)。

 教皇レオ14世は同祈願日に向けたメッセージで、現在体験している聖年は、「希望はあらゆる年代において喜びの源である」ことを発見させるもの、と述べつつ、その希望は長い人生の火によって鍛えられる時、完全な至福の源となる、と記している。

 アブラハムや、サラ、ザカリヤ、エリザベト、またモーセに見るように、聖書において、神は高齢の人々にご自身の摂理を何度も示されてきた。神がこれらの人々を選ばれたことからも、神の御目には「老齢期は祝福と恵みの時」であり、高齢者たちは「希望の最初の証人」であることがわかる、と教皇は指摘。

 聖アウグスティヌスが「なぜこの老いの時期があるのだろうか」と自問すると、神は「そうだ、お前の力は欠けて行くがよい。お前の中にわたしの力だけが残り、お前が使徒たちと共に『わたしは弱さの中でこそ強い』と言えるように」と答えられた(Super Ps. 70, 11)、と記していることをレオ14世は紹介された。

 聖年は、聖書に見られるその起源から、解放の時を表してきた。奴隷は自由の身にされ、借金は免除され、土地は元の所有者に返却された。イエスはこれらの解放の出来事をナザレの会堂で新たにされた。イエスはそこで、貧しい人に福音を、目の見えない人に視力の回復を、捕らわれている人に解放を、圧迫されている人に自由を宣言された(参照 ルカ4,16-21)。この聖年的な観点から高齢者たちを見つめつつ、わたしたちもまた、お年寄り、特に孤独で見捨てられた人々と共に、解放を経験するように招かれている、と教皇は述べた。

 ご自分の約束に忠実な神は、老いには至福と福音の真の喜びがあることを教え、その福音は高齢者たちがしばしば閉じ込められている無関心の壁を打ち壊すようにと求める。教皇は、今日の社会がこれほど豊かで大切な高齢者たちを疎外し忘れ去ることに慣れている状況を前に、教会のあらゆる部分で責任を引き受け、それを証しする、決意の変化が必要である、と記している。

 そして、教皇は、すべての小教区、教会の組織・団体は、お年寄りをしばしば訪問することで、感謝といたわりの「革命」の主人公になると強調。

 高齢者のために、高齢者と共に、支援と祈りのネットワークを構築しながら、忘れられたと感じている人々に希望と尊厳を与えるようにと呼びかけている。

10 7月 2025, 17:26