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教皇、米国のアウグスチノ会士らにビデオメッセージ

教皇レオ14世は、聖アウグスチノ修道会・米国「ヴィラノヴァの聖トマ管区」の関係者らにビデオメッセージをおくられた。

 教皇レオ14世は、聖アウグスチノ修道会の、米国「ヴィラノヴァの聖トマ管区」の関係者らに、ビデオを通しメッセージをおくられた。

 「ヴィラノヴァの聖トマ管区」は、聖アウグスチノ修道会の米国内の3つの管区のうちの一つで、同国東部を管轄している。

 ビデオメッセージは、このたび同管区からレオ14世に贈られた「聖アウグスティヌスのメダル」に対する感謝のスピーチとして、教皇のカステルガンドルフォ滞在中に録画された。

 この栄誉メダルは、同管区が、聖アウグスティヌスの精神と教えを体現した人物に毎年8月28日(教会暦で聖アウグスティヌス司教教会博士の記念日)に贈るもので、2025年度は、教皇庁司教省長官ロバート・フランシス・プレヴォスト枢機卿(現教皇レオ14世、役職は受賞者決定時)に進呈されることになっていた。

 同メダルは、教皇が先日滞在していたカステルガンドルフォのヴィッラ・バルベリーニで、同管区の管区長らによって手渡された。

 教皇のビデオメッセージは、米国時間8月28日夜、フィラデルフィアに集った、アウグスチノ会会員や関係者らおよそ700人の前で公開された。レオ14世の姿がスクリーンに映し出されると、会場から割れるような拍手がわきおこった。

 ビデオの中で教皇は、聖アウグスティヌスの記念日にこのメダルを受け取ることに、深い喜びを表された。

 レオ14世は、このビデオメッセージをカステルガンドルフォで録画している、と述べながら、同地の小教区教会が偶然にもアウグスチノ会士、ヴィラノヴァの聖トマに捧げられていることを紹介された。

 教皇は、米国で最も古いカトリック共同体の一つである、フィラデルフィアのアウグスチノ会の歴史を振り返りつつ、18世紀後半、移民に奉仕するためにアメリカに渡った、アイルランドのアウグスチノ会士らの宣教精神を称えられた。

 今日もわたしたちは、神のすべての民に対する愛の奉仕の遺産を受け継ぎ、自らの共同体や環境の中で平和を築く者となり、互いに神の存在を真に認めるよう召されている、と教皇は述べ、平和はわたしたちの言動と、それをいかに行うか、から始まる、と話された。

 また、教皇は、話す前にまず耳を傾ける、という聖アウグスティヌスの教えを思い起こしながら、共に歩む教会として、わたしたちは祈り、沈黙、識別、省察を通して、傾聴という態度において再び努力するよう促されている、と語られた。

 教皇は、アウグスティヌスのように、不安や、闇、疑念を感じる時に共に集い、まさにアウグスティヌスのごとく、神の恵みによって、神の愛が真にいやす力を持つかを改めて発見し、そして、その愛が目に見えるような形の共同体を築くようにと招かれた。

 教会として、共同体として、平和を促進し、希望のうちに生き、世界に神の光と愛を反映するという共通の使命をこれからも強めていけるように、と教皇は願い、キリストにおける相互の一致交わりの中で、光は増し、この世にいっそう輝くだろう、とアウグスチノ会員らを励まされた。

29 8月 2025, 16:01