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カトリック教会の2026年度「世界広報の日」のテーマ発表 カトリック教会の2026年度「世界広報の日」のテーマ発表 

2026年度「世界広報の日」テーマ発表

カトリック教会の2026年度の「世界広報の日」のテーマが発表された。

 カトリック教会の2026年度「世界広報の日」のテーマが、9月29日、教皇庁広報省より発表された。

 カトリック教会は「世界広報の日」を、毎年「聖霊降臨」の前週の日曜日(日本の教会では復活節第6主日)に記念し、多様な形態のメディアを通して行われる福音宣教について教会全体で考え、祈りを捧げる日としている。

 来年5月17日(日本の教会では5月10日)に、第60回目を迎えるこの広報の日に向け、教皇レオ14世は、「人間の声と顔を守る(仮訳)」を選ばれた。

 広報省はこのテーマをめぐる声明で、今日のコミュニケーション環境には、アルゴリズムや、人工知能など、テクノロジーがこれまでにない形で影響を与えており、人類は今や数年前には考えられなかった可能性を手にしている、と指摘。

 一方で、これらのツールは効率と適用範囲の広さをもたらしながらも、共感、倫理、道徳的責任といった、人間のみに備わる能力に代わることはできず、公共のコミュニケーションには人間の判断力、人間性による主導を保証することが求められる、と述べている。

 声明は、人工知能による有害なコンテンツの生成、データに含まれる偏見や固定観念の再生、人間の声や顔を模倣することによる偽情報の拡大、同意を得ないプライバシーの侵害などのリスクにも触れている。

 また、AIへの過度な依存が批判的能力や創造力を弱め、これらのシステムの独占的支配が権力の集中や不平等を生む懸念にも言及している。

 こうした中、広報省の声明は、教育制度にメディアとAI分野のリテラシーを導入する必要を提案している。

30 9月 2025, 13:45