全人類との交わりを生む観想生活、教皇、隠修者らに励まし
教皇レオ14世は、隠修生活をおくる奉献生活者らとお会いになった。
これらの隠修者たちは、このたびバチカンで開催された奉献生活者の聖年行事のためにローマを巡礼していた。
レオ14世は隠修者らを温かく歓迎され、この出会いを今日の教会と世界において隠修生活をおくることの意味を考える機会とされた。
「まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ」(ヨハネ4,23)。教皇はヨハネ福音書にある、イエスがサマリアの女に言われた言葉を引用。
「御父は、あらゆる時代に、聖霊の光と御子を通して啓示された真理において、ご自身を礼拝し、完全に身を捧げながら、ご自身を探し、耳を傾け、賛美し、心の奥底から昼夜祈る人々を求め、召される」と話された。
「礼拝と内なる祈りへのこの召命は、すべての信者に共通のものであるが、隠修者の皆さんは、観想生活の美しさを証しするために、それを模範的な形で生きるように招かれている」と教皇は語り、それは「この世からの逃避ではなく、神に耳を傾け、神の愛に促されて行動できるように、心を再生していくこと」であると述べられた。
「世間からの距離は、皆さんを他者から引き離すことなく、より深い連帯で結びつける」と教皇は指摘。
「修道士とは、すべての人から離れつつ、すべての人と結ばれている者である」という4世紀の隠修者・教父、ポントスのエヴァグリオスの言葉を思い起こしながら、「祈りの中の孤独は、霊的な次元においても、教会的・社会的状況においても、全人類とあらゆる被造物に対する交わりと思いやりを生み出す」と話された。
そして、教皇は、苦難に満ちたこの時代にあって、「悪に脅かされる脆い被造物と、あらゆる善の源であるいつくしみ深い御父との間に身を置き、キリストの全人類のための執り成しの神秘の中へと入っていくように」と隠修者らを励まされた。
