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安定と平和への貢献願う、レオ14世、トルコ各界代表と会見

教皇レオ14世は、訪問したトルコの首都アンカラで、同国の各界代表と会見された。

 教皇レオ14世は、トルコ訪問初日、11月27日、首都アンカラの大統領府国民図書館で、同国の各界代表との会見を行われた。

 この席で、レオ14世はトルコにおける最初の公式の挨拶を述べられた。

 教皇はその中で、今回のご自身のトルコ訪問のロゴにも用いられている、ダーダネルス海峡に架かる橋に言及。この橋は、地中海と全世界の現在と未来において重要な位置を占め、国内の多様性を尊重するトルコの役割とその姿を象徴するもの、と話された。

 一つの社会が生き生きとしているのは、多様性があるからであり、異なる人々をつなぐ架け橋が社会を市民的なものとする、と教皇は述べ、それに対し、ますます二極化し、極端な立場同士によって引き裂かれ、分断された今日の世界を見つめられた。

 レオ14世は、トルコの国内の一致に、その一員としてのアイデンティティを自覚するキリスト教徒たちの積極的な貢献を約束。

 そして、1935年から1945年までトルコとギリシャの教皇使節を務め、トルコの新しい共和国構築への参加をカトリック信者たちに促し、同国民と深い友情で結ばれていた教皇聖ヨハネ23世を思い起こされた。

 正義といつくしみは、力の論理に挑み、思いやりと連帯を発展の基準とみなすことを求める。そのため、宗教が目に見える役割を果たすトルコのような社会では、神のすべての子ら、すなわち男性と女性、自国民と外国人、貧しい人と豊かな人たち皆の尊厳と自由の尊重が極めて重要になる、と指摘。トルコが民族間の安定と親善を生み出し、公正で恒久の平和に寄与することを願われた。

 レオ14世は、過去にトルコを訪れた、パウロ6世(1967)、ヨハネ・パウロ2世(1979)、ベネディクト16世(2006)、そしてフランシスコ(2014)の4人の教皇を回顧。教皇庁もまた、トルコとの良好な関係の維持はもとより、東と西、アジアとヨーロッパの架け橋であり、文化と宗教が交差する同国の、より良い世界の構築への貢献に協力を望む旨を述べられた。

 そして、今回の訪問の機会となった、ニケア公会議1700周年もまた、出会いと対話を物語っている、と話された。

 二つの世界大戦の悲劇に続き、大きな国際組織が構築された時代を経て、現在、わたしたちは世界的に激しい対立を経験しつつあり、経済的・軍事的な力の戦略がまさる中、教皇フランシスコが「断片的な第三次世界大戦」と呼んだ状況が助長されつつある、とレオ14世は懸念。この流れに決して屈してはならない、そこには人類の未来がかかっている、と訴えられた。

 教皇庁はその精神的・道徳的な力のみをもって、あらゆる人間の総合的な発展を心から願うすべての国と協力したいと考えている、と改めて述べた教皇は、神の助けに謙虚に信頼し、真理と友情のもとに共に歩もう、と呼びかけられた。

27 11月 2025, 21:43