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教皇「聖歌隊が主を賛美する教会の輝く姿であり続けるように」

「王であるキリスト」の祭日、教皇レオ14世によって、「聖歌隊の聖年」を記念するミサがとり行われた。

 11月23日、カトリック教会の典礼暦年は、最後の日曜日「王であるキリスト」の祭日を迎えた。

 教皇レオ14世は、同日午前、バチカンの聖ペトロ広場で「聖歌隊の聖年」を記念するミサを捧げられた。

 このミサには、イタリアはもとより、世界各地の教会の聖歌隊やコーラス団員らが参加。ミサのはじめにはおよそ4万人、ミサの終わりにお告げの祈りが唱えられた頃には、約6万人が広場とその周辺を埋めた。

 聖歌隊の人々が集う会場は美しい歌声に包まれ、この祭日のミサにいっそうの荘厳さを与えた。

 また、ミサ中の共同祈願では、日本語を含む様々な言語で祈りが行われた。

 教皇はミサの説教で、聖歌隊の関係者や音楽家たちの聖年を祝うにあたり、各自の「声や才能を捧げ、主の栄光と兄弟たちの霊的成長に奉仕する恵みをくださった主に感謝しましょう」と招かれた。

 そして、「皆さんの使命は、人々を神への賛美に参加させ、歌を通して典礼行為に一層深く関与させること」と話された。

 教皇は、「歌うことは、愛する者のもの」という聖アウグスティヌスの言葉を引用。歌う人は、愛を表現すると共に、心に宿る悲しみや、優しさ、望みをも表現し、それと同時に、歌を捧げる相手を愛している、と語られた。

 さらに、教皇は、聖アウグスティヌスは、目的地に到着した時の喜びを歌の中に予感としてあらかじめ見出す疲れた旅人のごとく、歌いながら歩むようにと助言し、「歌い、歩め […] 善の中を進め」と励ましていることを紹介。

 聖歌隊の一員であるとは、兄弟たちの手を取り、一緒に歩めるように助け、共に神への賛美を歌い、苦しみにおいて慰め、疲れに負けそうな時に励まし、超えがたい困難を前に熱意を与えることを意味する、と話された。

 歌うことは、わたしたちが歩み続ける教会、真の共同体、愛と希望の巡礼の中で賛美と喜びへの召命を皆と分かち合える存在であることを思い出させる、とレオ14世は強調。

 一つの合唱団が持つ多様な声は、調和し合い、ただ一つの賛歌を生み出すが、それは、愛によってすべての人を一つに結び、一つの優しいメロディーへと導く、教会の輝ける象徴である、と話された。

 調和と美を育て、主を賛美する教会の輝く姿であり続けるようにと聖歌隊関係者に願われた教皇は、参加者らを音楽家の保護者、聖チェチリアに託して祈られた。

 

23 11月 2025, 22:45