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諸聖人祭日:教皇、聖ジョン・ヘンリー・ニューマンを教会博士として宣言

諸聖人の祭日、教皇レオ14世は「教育界の聖年」のための記念ミサをとり行われた。教皇はこの中で、聖ジョン・ヘンリー・ニューマンを「教会博士」として宣言された。

 カトリック教会の典礼暦は、11月1日「諸聖人」の祭日を祝った。

 同日朝、教皇レオ14世は、バチカンの聖ペトロ広場で、「教育界の聖年」を締めくくる記念ミサをとり行われた。

 このミサの前半、聖ジョン・ヘンリー・ニューマン(枢機卿、英1801-1890)を「教会博士」として宣言する儀式が行われた。

 列聖省長官マルチェッロ・セメラーロ枢機卿が、聖ジョン・ヘンリー・ニューマンを教会博士とする宣言をレオ14世に願い出ると共に、同聖人の略歴を読み上げた。

 教皇が「多くの司教と全世界の信者の願いを受け入れ、列聖省の所見を得て、熟考の後、完全なる確信をもって、使徒的権限のもとに、聖ジョン・ヘンリー・ニューマンを普遍の教会の博士として宣言する。父と子と聖霊のみ名によって」と、ラテン語で式文を厳かに読み上げると、会衆は「アーメン(かくありますように)」と唱えた。

 わきあがるアレルヤ唱の後、セメラーロ枢機卿が、教会の名のもとに、この日の宣言に対する感謝を教皇に述べ、こうして宣言式は終わり、ミサが続けられた。

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 教皇はミサ中の説教で、「諸聖人」の祭日に聖ジョン・ヘンリー・ニューマンを教会博士として宣言すると同時に、この「教育界の聖年」を機会に聖ニューマンを聖トマス・アクィナスと並んで、教育に関わるすべての人の共同の保護者とすることに、大きな喜びを表された。

 そして、ニューマンの文化的・霊的な偉大さは、無限への渇望を心に抱く若い世代に霊感を与えることだろう、と話された。

 聖人たちの生涯は、時代の複雑さの狭間で情熱的に生きながら、使徒的使命を置き去りにすることなく、「世にあって星のように輝く」(フィリピ2,15)ことが可能だと、わたしたちに証ししてくれる、と教皇は語られた。

 教皇は、真理を共に探求する誠実な努力、言動一致の寛大な分かち合い、若者、特に貧しい人々への奉仕、そして預言的で奇跡をもたらすキリストの愛の日々の体験を通して、今日「世にあって星のように輝く」ようにと、教育者や教育機関の関係者らを励まされた。

 この聖年が希望をテーマにしているように、希望は決して欠けてはならないものと教皇は話しつつ、学校や大学が「希望が体験され、語られ、提案され続ける、預言の実験室」となることを願われた。

 教皇は、この日福音朗読されたイエスの真福八端の説教(マタイ5,1-12a)は、現実に対する新しい解釈を包有するものであり、それは師イエスの歩みとメッセージそのものである、と指摘。

 主イエスは多くの教師たちの一人ではなく、最高の師、さらに言えば、最高の教育者である、と述べた教皇は、わたしたちはイエスの弟子として、その学舎で、イエスの生涯、すなわちイエスが歩まれた道の中に、あらゆる形の知識を照らす「意味の地平線」を見出すべく学んでいる、と話された。

 教皇は、わたしたちの学校や大学が、常に福音を聞き、実践する場となるようにと祈られた。

 

02 11月 2025, 11:52