教皇「忘れてはならない、平和は可能である」
教皇レオ14世は、12月7日(日)のお告げの祈りで、ご自身の登位後初の海外訪問となった、トルコとレバノンへの中東2カ国訪問について話された。
教皇は、この訪問で、正教会のコンスタンティノープル総主教バルトロメオス1世はじめ、他のキリスト教教会の代表らと共に、1700年前に最初の公会議が開催されたかつてのニカイア、今日のイズニク(トルコ)に集まり、共に祈りを捧げたことを報告された。
レオ14世は、まさにこの12月7日、相互破門の解消をもたらした、パウロ6世とアテナゴラス総主教の共同宣言から60周年にあたることを指摘。神に感謝を捧げながら、すべてのキリスト者の完全な目に見える一致に向けた歩みへの決意を新たにするよう、信者らを招かれた。
トルコでは、カトリックの共同体が、忍耐強い対話と苦しむ人々への奉仕を通じて、愛の福音と、小ささの中に現れる神の論理を証ししているのを見た、と教皇は振り返った。
また、教皇は、レバノンは今も共存のモザイクであり続け、そうした意味での多くの証言を聞き慰められた、と述べられた。
そして、教皇は、避難民を温かく迎えながら、あるいは受刑者を訪問し、困っている人々にパンを分け与えることを通し、福音を宣べ伝える人々に出会ったことを思い起こすと共に、行く先々で多くの人々が道で歓迎してくれたことに慰めを受け、ベイルート港における爆発の犠牲者の遺族との出会いに心を打たれた、と語られた。
教皇は、「レバノンの人々は慰めの言葉と慰める者の存在を待っていたが、信仰と情熱でわたしを慰めてくれたのは、まさに彼らだった」と話し、この訪問を祈りをもって見守ってくれたすべての人々に感謝を表された。
ここ数日のトルコとレバノンでの体験は、平和は可能であり、キリスト者は他の宗教や文化に属する人々との対話を通して、平和の構築に貢献できることを教えてくれる、と語った教皇は、「忘れてはなりません。平和は可能なのです」とアピールされた。