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イスタンブール:教皇、聖ゲオルギオス大聖堂の聖体礼儀へ

トルコ訪問最終日であると同時に、正教会コンスタンティノープル総主教庁の保護聖人、聖アンデレの日、教皇レオ14世は、イスタンブールの聖ゲオルギオス大聖堂で聖体礼儀に参列された。

 教皇レオ14世は、11月30日、トルコ共和国訪問の最後の行事として、イスタンブールの聖ゲオルギオス大聖堂で聖体礼儀に参列された。

 この日、正教会コンスタンティノープル総主教庁は、保護聖人、聖アンデレを祝った。

 教皇庁とコンスタンティノープル総主教庁は、互いの保護聖人(教皇庁・聖ペトロ、同総主教庁・聖アンデレ)の日に使節を交換している。今年の聖アンデレの日は、教皇自らが総主教庁を訪れることになった。

 前晩の祈りに続き、この朝、聖ゲオルギオス大聖堂を訪れた教皇は、バルトロメオス1世総主教によってとり行われた荘厳な聖体礼儀を見守った。

 聖体礼儀後、教皇は正教会関係者らを前に言葉を述べられた。

 この中で教皇は、ニケア(ニカイア)公会議1700周年を記念するエキュメニカルな祈りの集いの中で皆が思い起こしたように、ニケア・コンスタンチノープル信条で宣言される信仰は、わたしたちを実際の交わりのうちに結び、互いを兄弟姉妹として認め合うことを可能にするもの、と話された。

 過去の諸教会間での多くの誤解や対立、完全な交わりを妨げる障害が今日いまだ見られても、一致への取り組みを後退させてはならない、キリストにおける兄弟姉妹として互いを認め合うこと、愛し合うことをやめることはできないと、レオ14世は強調された。

 この自覚に促され、60年前、教皇パウロ6世とアテナゴラス総主教は、1054年の相互破門に至った不幸な決定と悲しい出来事は教会の記憶から消し去られるべき、と宣言。先人たちのこの歴史的な行動は、カトリック教会と正教会間に和解、平和、交わりの道を開き、それは様々な出会いや実り多い神学的対話によっても育まれてきた、と、レオ14世は近年の両教会の歩みを回顧した。

 特に教皇は、カトリック教会と正教会間の神学対話のための国際合同委員会の活動への、エキュメニカル総主教庁の支援に感謝された。

 信仰の兄弟姉妹だけでなく、全人類と全被造物をいつくしむ主の御心に従うために、わたしたちの教会は聖霊の呼びかけに共に応えるよう求められている、と述べた教皇は、両教会が応えるべき問題として、「平和の構築者となること」、「深刻な生態系危機に対応すること」、「新しい技術の人間の統合的発展に寄与する責任ある使用を推進すること」の3つを挙げられた。

 教皇は、この日保護聖人・聖アンデレを祝ったバルトロメオス1世総主教およびすべての兄弟姉妹に、神の祝福と、健康、平安を祈り、トルコ滞在中に受けた温かい兄弟愛に満ちたもてなしに心からの感謝を述べた。

 最後にバルトロメオス1世総主教と教皇は並んで、聖体礼儀の参列者らを祝福された。

 この後、教皇は総主教とコンスタンティノープル総主教館のバルコニーからも、人々に祝福をおくられた。

 こうして教皇レオ14世は、トルコ共和国訪問を終了。イスタンブール・アタテュルク空港から、次の訪問国、レバノンに向けて出発された。

01 12月 2025, 07:45